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基音変更機能の使いどころ♪

多くの電子ピアノの古典調律には「基音変更機能」が付いています。
今回はその使いどころを御紹介!

サンプル曲は、ジェニファー・リンの初級者向け印象派様式の曲集「Les Petites Images」から「Tonnerre sur les plaines(Tunder on the Plains)」です。
羊飼いの笛がのどかに響く草原に突然の雷鳴が…というストーリーに合わせた画像付き動画でどうぞ。



この曲、当初ヴェルクマイスターで弾いてましたが、少々困ったことが起きました。
27秒~からの、ペダル踏みっぱなしで空五度を4連打(それもフォルテやフォルテシモで)する雷鳴のモチーフです。
空五度は D-A と B♭-F の2種あり、前者がヴェルクマイスターの純正より約6セント狭い五度に引っかかるんですね…他の音が混じってるとか、弱音ならそれほど気になりませんが、この曲では不具合まで行かずともドヨ~~~ンと鈍い響きがして、弾いてて全然嬉しくないんですよ。
せっかくカッコ良い所なのに…。

試しにキルンベルガー(第三法)に切り替えてみると、D-A はごく僅かですがマシにはなります。
ヴェルクマイスターよりは、狭すぎない五度なので当然ですね。
平均律にすれば、純正より約2セント狭いだけなので、まあまあです。
(2006年出版の曲集なので、平均律作曲でしょうからこれも当然)
しかし可でもなく不可でもない平均律じゃ、わざわざ演奏アップする意味がない?ので、基音変更機能を使い D-A と B♭-F どちらも純正五度になるよう、ヴェルクマイスターを時計と反対回りに五度圏で1ステップ動かしてみました。



◆これをヴェルクマイスターのヘ長調(F)型などと言う人がいますが、本来の不等分律は調律替えなしに固定して使うものなので、あくまで名無し音律です。
(何か名称がある音律の可能性もゼロではありませんが)

弾いてみると…これメチャ良いじゃないですか!
ガーーーン、ゴーーーン!と透明感のある真っ直ぐな響き(平均律5度では微妙に濁りや揺れが出る)は、鋭角的にもかかわらず、どんなに強打しようと何回弾こうと耳が疲れません。
というか、キモチ良いのでつい何回も弾いてしまうんですよ(笑)。
単に和音を構成している2音の協和が美しいだけでなく、共鳴・共振で聴こえてくる諸々の音(電子ピアノも相当頑張って?再現している)も、彫りの深い響きが素晴らしい!
こんな風に鳴ってくれれば、演奏者としても弾き甲斐があるというものです。

五度圏図を描いて考えれば、基音変更した時の狭い五度などの位置が簡単に分かります。こんな音律変更ワザが簡単に試せるのは、電子ピアノならではの長所です。
イメージ通りの音楽を作る一助として、どんどん利用してみてはいかがでしょうか♪
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