忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

無調の曲を古典調律で演奏してみた

ツイッターで、「無調の曲を古典調律で演奏したらどうなる?」という話が出たので、やってみました。
まあ別にどうなるものでもない(笑)、無調は無調なんですが、思いの外興味深い結果となりまして、一応ブログでも記事にしておこうと思います。

演奏したのは12音技法で書かれた、ヴェーベルン「子供のための小品」です。
音列はこちら↓で、この曲では基本形でしか使われていません。

(曲中、最後から4小節目では、E♭がD♯で書かれています)

平均律、ミーントーン、ピタゴラス律、キルンベルガー第3法の順で楽譜と共に動画にしました。
ミーントーンとピタゴラス律のウルフは、いずれもG♯- E♭。
演奏は全く同一です。どれがお好みでしょうか?


平均律とキルンベルガーの違いはそれほどでもありませんが、ミーントーンとピタゴラス律はなかなか個性的ですね!
曲の冒頭E♭音は、ウルフをG♯ - E♭に置いたミーントーンとピタゴラス律では(Aを基準音とした時の)音高が大きく違っており、ハナっから「え、同じ曲?」に感じますし、音高・音程感だけでなく、楽器の響きもかなり違います。

興味深いのは、異名異音のミーントーンで音律上ではE♭の音がD♯として鳴っても、あまり違和感がないというか、ほとんど分からないことです。
調性音楽なら、まず気づくんですけどねえ…。
まあ当該箇所は右手がD♯-F♯の短3度、左手がG-Fの短7度、しかもスタッカートですから、無理もないでしょうか?
音列中、DとAが隣り合っている部分があるので、D-Aウルフのピタゴラス律も試してみましたが、こういう音楽の中ではDとAの近接使用があっても、それが何?という感じでした(笑)。

一般には、無調音楽は平均律(でないと演奏できない?)と思われていますが、むしろ無調だから異名異音だろうがウルフがあろうが、不具合なく演奏できてしまう面もあるわけです。
ただし機能和声を排し、全ての音を平等に扱うという12音技法の理念からすれば、平均律がそれにふさわしいとは言えると思います。
PR

♪この記事にコメントする♪

お名前
タイトル
URL(任意)
文字色
コメント
絵文字
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
パスワード

スポンサードリンク 

ブログ内検索

最新コメント♪

[02/10 REIKO]
[02/09 Enrique]
[08/08 REIKO]
[08/07 ベルカント]
[08/04 REIKO]

スポンサードリンク

中の人より

管理人名:REIKO
★リンクはご自由に★
どのページでも構いません

カウンター

バーコード