短調の第15&21変奏~ゴルトベルク変奏曲
ウルフを四分割した修正ミーントーンで、今度はゴルトベルク変奏曲の短調曲(第15&21変奏)を試してみました。
★いずれも繰返し省略 ↓↓↓
冒頭アリアと第14変奏までで、B♭とE♭が臨時記号付きで数回出てきますが、音階内の音として登場するのは、第15変奏が初めてです。
B♭は(通常ミーントーンと比べて)約10セント、E♭は約21セント低くなっています。
楽譜を見ながら聴いていると、E♭がだいぶ低くて「ギリギリかな?」と感じる方も多いと思います。
ハイ、確かにギリギリですね~(^ ^;)
「低目」の音程が短調特有の暗さを強調しているとか、半音階的なフレーズが多いので滑り込みセーフでしょうか。
★C#~B♭のウルフ三分割だとE♭がもう少し高くなりますが、広い五度をまともに弾いてしまい、耳障りなだけで何の音楽的意味もないので、四分割の方を採用した次第。
この低いE♭音は長調変奏で「ちと高いなあ」だった、D#と同じ音なんですが・・・
別人(音?)かよ!?な聴こえ方です。
他の音との相対関係で、こうも違うんですね。
もっとも、第14変奏まででD#の「絶対音高」に慣れてしまい、E♭がそれほど違和感なく聴ける人もいるかもしれません。
(このタイプの人は、逆に「分割鍵盤」楽器で今までのD#とは微妙に違うE♭が出てきたら、かえって気になるのでは?と思います)
臨時記号付きのA♭音は、G#が少し高くなっただけなので、A♭としては相当低いですが、これはどちらの変奏も意外と気にならないですね。
ちなみに通常のミーントーン(G#-E♭ウルフ)だと、このA♭が出てくる箇所でどうにも不安定になってしまいます。
やはり音律上にドカン!と大きな断絶があると、それをまたいでアッチとコッチを行ったり来たり・・・は難しいようです。
(それを「想定」して書かれた曲ならともかく、「後付け」は大抵無理がある)
次回は最後の短調変奏、第25変奏を取り上げます。
この変奏は使われている音が格段に多く、繰り返し記号の後には何と!D♭・G♭・C♭・F♭がゾロゾロ・・・。
以前はここを見て「ミーントーン系音律の出番じゃないな」と諦めていたんですが。
★いずれも繰返し省略 ↓↓↓
冒頭アリアと第14変奏までで、B♭とE♭が臨時記号付きで数回出てきますが、音階内の音として登場するのは、第15変奏が初めてです。
B♭は(通常ミーントーンと比べて)約10セント、E♭は約21セント低くなっています。
楽譜を見ながら聴いていると、E♭がだいぶ低くて「ギリギリかな?」と感じる方も多いと思います。
ハイ、確かにギリギリですね~(^ ^;)
「低目」の音程が短調特有の暗さを強調しているとか、半音階的なフレーズが多いので滑り込みセーフでしょうか。
★C#~B♭のウルフ三分割だとE♭がもう少し高くなりますが、広い五度をまともに弾いてしまい、耳障りなだけで何の音楽的意味もないので、四分割の方を採用した次第。
この低いE♭音は長調変奏で「ちと高いなあ」だった、D#と同じ音なんですが・・・
別人(音?)かよ!?な聴こえ方です。
他の音との相対関係で、こうも違うんですね。
もっとも、第14変奏まででD#の「絶対音高」に慣れてしまい、E♭がそれほど違和感なく聴ける人もいるかもしれません。
(このタイプの人は、逆に「分割鍵盤」楽器で今までのD#とは微妙に違うE♭が出てきたら、かえって気になるのでは?と思います)
臨時記号付きのA♭音は、G#が少し高くなっただけなので、A♭としては相当低いですが、これはどちらの変奏も意外と気にならないですね。
ちなみに通常のミーントーン(G#-E♭ウルフ)だと、このA♭が出てくる箇所でどうにも不安定になってしまいます。
やはり音律上にドカン!と大きな断絶があると、それをまたいでアッチとコッチを行ったり来たり・・・は難しいようです。
(それを「想定」して書かれた曲ならともかく、「後付け」は大抵無理がある)
次回は最後の短調変奏、第25変奏を取り上げます。
この変奏は使われている音が格段に多く、繰り返し記号の後には何と!D♭・G♭・C♭・F♭がゾロゾロ・・・。
以前はここを見て「ミーントーン系音律の出番じゃないな」と諦めていたんですが。
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短調ってこんなもんじゃ
何か全然違和感ないので,耳が悪いかなと思ってしまいます。短調ってこんなもんじゃ?長い長い変奏の中で聞く短調は多少メリハリないと面白くありませんし。
以前のクープランのバリケードと割と似た状況かと思うのですが,REIKOさんがヨロメイテいると言っていましたが,私には全く貞淑に聞こえましたし。
過剰一般化はダメですが修正ミーントーンは案外フラット系に強いのですかね?
以前のクープランのバリケードと割と似た状況かと思うのですが,REIKOさんがヨロメイテいると言っていましたが,私には全く貞淑に聞こえましたし。
過剰一般化はダメですが修正ミーントーンは案外フラット系に強いのですかね?
守備範囲が広い?
- REIKO
- 2012/06/19(Tue)19:10:11
- 編集
Enriqueさん、
>何か全然違和感ない
>短調ってこんなもんじゃ?
あ、そうでしたか・・・(^ ^;)
それならそれで一安心です。
確かに短調+ウダウダした?曲調なので「助かってる」面があると思います。
今、この音律で色々な曲を鳴らしてみてるのですが、モノによってはE♭が低くてアウト!なのもあるので。
★人により感じ方が違うはずなので、「違和感アリアリ」の方も、その旨コメント歓迎です。
この変奏をヤング2で鳴らした(五度が純正な「裏」領域を多く使う)のと比べると、この修正ミーントーンはかなりクセがあり、響きも曇っています。
それだけ長調変奏との対比が、ハッキリつくということでしょうか。
>私には全く貞淑に聞こえました
そ・・・それは!守備範囲が広いですね♪(爆)
完全にウルフ踏むか、またぐかしないと物足りない体質でしょうか!?!!
>修正ミーントーンは案外フラット系に強いのですかね
どうでしょうかね・・・(o o) ? ? ?
私の感じ方では、「#音が高目」になるより「♭音が低目」の方が、違和感が少ないのは確かです。
ですが、これと逆の方もいるかもしれません。
この音律の最悪音程「C#-F」は、「D♭-F」としても同じことなのに、前者はいくつかの曲で「耳障りだなあ・・・」と感じても、後者でそう感じた例は今の所見つけてないですね。
これはちと「謎」で・・・たまたま見つけてないだけかもしれませんが。
ミーントーンって、色々不思議な事多いですよ。
>何か全然違和感ない
>短調ってこんなもんじゃ?
あ、そうでしたか・・・(^ ^;)
それならそれで一安心です。
確かに短調+ウダウダした?曲調なので「助かってる」面があると思います。
今、この音律で色々な曲を鳴らしてみてるのですが、モノによってはE♭が低くてアウト!なのもあるので。
★人により感じ方が違うはずなので、「違和感アリアリ」の方も、その旨コメント歓迎です。
この変奏をヤング2で鳴らした(五度が純正な「裏」領域を多く使う)のと比べると、この修正ミーントーンはかなりクセがあり、響きも曇っています。
それだけ長調変奏との対比が、ハッキリつくということでしょうか。
>私には全く貞淑に聞こえました
そ・・・それは!守備範囲が広いですね♪(爆)
完全にウルフ踏むか、またぐかしないと物足りない体質でしょうか!?!!
>修正ミーントーンは案外フラット系に強いのですかね
どうでしょうかね・・・(o o) ? ? ?
私の感じ方では、「#音が高目」になるより「♭音が低目」の方が、違和感が少ないのは確かです。
ですが、これと逆の方もいるかもしれません。
この音律の最悪音程「C#-F」は、「D♭-F」としても同じことなのに、前者はいくつかの曲で「耳障りだなあ・・・」と感じても、後者でそう感じた例は今の所見つけてないですね。
これはちと「謎」で・・・たまたま見つけてないだけかもしれませんが。
ミーントーンって、色々不思議な事多いですよ。
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