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ベートーヴェンPソナタ~へ短調の秘密

ベートーヴェンのピアノソナタ 第1番 ヘ短調第1楽章、音律はキルンベルガー第二法です。





ベートーヴェンのピアノソナタと、キルンベルガー第二法の相性の良さに気づいたのは、ブルクミュラーがきっかけでした。
(風が吹くと桶屋がもうかる式の話?)

【経過説明】いろんな曲をキルンベルガー第一法(第二法ではなく)で鳴らして遊んで?いた
⇒ ブルクミュラー25練習曲の「舟歌」(変イ長調)が、D-Aウルフにひっかからず上手く鳴ることに気づく
⇒ 曲集全体では第一法だと不具合続出なので、これは「偶然」と考えられる
⇒ そうか、♭4つの変イ長調は音階内にD-Aを含まないので、ウルフに引っかかりにくいんだな~と気づく
⇒ 他にも♭4つの曲を試してみよう・・・何かいい曲ないかいな?
⇒ 大好きなベトベンの第1番ヘ短調(♭4つ)のことを思い出す
⇒ そういえば、何故第1番がヘ短調という変な調?なのか、昔から不思議だったなあ

⇒ 試してみると、第1・4楽章は(予想通り)第一法でバッチリ、しかし第3楽章はヘ長調のトリオで一瞬D-Aにカスり、第2楽章(ヘ長調)はガタガタ・・・。
⇒ 第二法にすると不具合は完全に改善、音律の特性と曲調&書法のマッチングに驚愕!
\(^ ^)/■■これは二法の曲ですよ ■■\(^ ^)/

思うに子供の頃から親しんでいた曲が、私をこの素晴らしい発見に導いてくれたようなものです。
バラバラだったパズルのピースが、ピタッとはまったような瞬間でした。

ヘ短調という調性は、一見キルンベルガー第二法の純正領域とは関係ないように思えます。
しかし! 和声的短音階ではヘ短調の属和音がCEGに、ヘ短調の属調ハ短調の属和音がGBDとなるので、ここで第二法の美点が生きるのです。
ベートーヴェンは要所でこれらを使っており、狭い五度に対しては「安全圏」で、しかも純正音程も生かせるヘ短調は、第二法にとって格好の調なんですね。
後に彼は再度この調で「熱情」を書きますが、希代の名曲誕生の裏にキルンベルガー音律の存在があったのは間違いないと思います。
もっとも「熱情」は、第一法ではないかな?と私は思っていますが。
それはまた別の記事で。
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無題

これも復習になります。
ベートーベンへの記念碑的記事ですね。
私事で恐縮ですが,とある自称カリスマ音楽プロデューサ調律師が,ヘンデルとベートーベンをおんなじ調律のピアノで弾かせて,レコーディングしていたのですが,「わかっていないな~」と思ったものでした。

ずっと気にかかっていたへ短調

  • REIKO
  • 2012/05/29(Tue)22:24:14
  • 編集
Enriqueさん、

>ベートーベンへの記念碑的記事
大げさ?に言えばそうですね。(笑)
この1番はダウンロードしてきたmidiでなく、自分でシーケンサーに少しずつ打ちながらキルンベルガーで鳴らしていったのですが、「おおお~~!良い感じ♪」と驚きながら作業したのは良い思い出です。
第一楽章を昔ピアノで練習した時は、展開部の途中で挫折したので、これでリベンジ?できたような気が。
とにかく「何でへ短調?」ってのはずっと頭にあったのです。

>ヘンデルとベートーベンをおんなじ調律のピアノで弾かせて
それはアカンですね~(笑)、全然なってませんね~!
普通に考えるとどちらの作曲家も、かなり均した音律でないとダメ・・・になってしまうので、同じようなものと考えたのでしょうけど。

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