ショパンをめぐる音律ミステリー
ショパンの作品34-3 通称「猫のワルツ」ヘ長調を、可愛い猫の写真付きでどうぞ。
しばらくショパン・ネタで行きたいと思っています。
ショパンは平均律ピアノの世界でも圧倒的な人気と評価で、実際、平均律で弾いても彼の音楽の基本的な魅力(甘美な旋律や華やかな演奏効果)は、そこそこ発揮されていると思います。
(⇒ だから人気なんですね)
なので古典調律で「救ってあげる」要素は少ないとも言えるし、古典調律ってバロックやせいぜい古典派までが守備範囲じゃないの?と思っている人も多いでしょう。
ですが一見(聴?)平均律と相性の良いショパンが、実はガチガチの古典調律で作曲していた可能性もあるのです。
それはコレですね(笑)↓↓↓

ネットでは有名?な、ショパンにはキルンベルガー第一法が「合う」曲が多いという説、私も実際に色々と鳴らして確かめてみました。
すると以下のように、通称などがある有名曲だけでも適合曲がゾロゾロあるんですね。
「華麗なる大円舞曲」「小犬のワルツ」「別れのワルツ」(ワルツは一部を除きほぼ第一法が適合)「幻想即興曲」「英雄ポロネーズ」「黒鍵」「葬送行進曲」「別れの曲」「エオリアンハープ」「大洋」・・・・・・
ショパンは黒鍵の多い調を好んだために、偶然D-Aを使わずに済んでいるとも思えますが(バッハの「平均律クラヴィーア曲集」でも、黒鍵の多い調は第一法で「弾ける」ものが珍しくない)、それにしても有意味に多い気がします。
しかも上の適合曲の中には、しっかりD-Aを使っているものがあるんですよ。
使っているのに分からないんです!
第一法のD-Aは第二法と比べてはっきりと狭いので、簡単にはごまかせないはずなのに、ショパンを調べて「こんな裏技があったか!」と驚きの連続。
これが偶然としたら、ちょっと出来過ぎの感じがします。
しかし一方で ────
★一法はもちろん、二法でもボロボロ⇒「軍隊ポロネーズ」(イ長調)、エチュード「木枯らし」(イ短調)、マズルカ23番(ニ長調)
★一法はもちろん、二法でも微妙⇒「前奏曲集」(全調24曲を通し演奏するとして)
★一法がダメなので二法にすると一応不具合は解消するが、何となく「これでいいのかなぁ・・・」と感じる曲の存在⇒ワルツ作品34-2(イ短調)、ノクターン作品9-2など多数?
★お願いだからD-Aをフォルテで連打しないで!⇒マズルカ作品68-3(ヘ長調)
─── な曲もあり、まあ「色々な音律使ってたんだヨ」という一言で片付けてしまえば簡単ですが、依然としてミステリーな要素もたくさん残っています。
(ショパンの頃のピアノはまだ現在のように堅牢ではなく、調律の持ちも悪かったので、時々音律を変えていたとしても不自然ではありません)
一法でない時は二法ではなく、全く別系統の音律だった可能性もあり、何と!ショパン向けと言われる音律を考案した有名数学者までいます。
さすがにピアノ曲だけで一流作曲家の仲間入りをしているショパン、音律の話題にも事欠きませんね。
ところで上掲の「猫のワルツ」、音階内にDとAが含まれるヘ長調で、実は何度もD・Aを同時打鍵してるんです・・・え!?猫に気を取られて気づかなかった?
目をつぶって聴いても、たぶんどこなのか分からないと思います。
その秘密は次回で・・・
しばらくショパン・ネタで行きたいと思っています。
ショパンは平均律ピアノの世界でも圧倒的な人気と評価で、実際、平均律で弾いても彼の音楽の基本的な魅力(甘美な旋律や華やかな演奏効果)は、そこそこ発揮されていると思います。
(⇒ だから人気なんですね)
なので古典調律で「救ってあげる」要素は少ないとも言えるし、古典調律ってバロックやせいぜい古典派までが守備範囲じゃないの?と思っている人も多いでしょう。
ですが一見(聴?)平均律と相性の良いショパンが、実はガチガチの古典調律で作曲していた可能性もあるのです。
それはコレですね(笑)↓↓↓
ネットでは有名?な、ショパンにはキルンベルガー第一法が「合う」曲が多いという説、私も実際に色々と鳴らして確かめてみました。
すると以下のように、通称などがある有名曲だけでも適合曲がゾロゾロあるんですね。
「華麗なる大円舞曲」「小犬のワルツ」「別れのワルツ」(ワルツは一部を除きほぼ第一法が適合)「幻想即興曲」「英雄ポロネーズ」「黒鍵」「葬送行進曲」「別れの曲」「エオリアンハープ」「大洋」・・・・・・
ショパンは黒鍵の多い調を好んだために、偶然D-Aを使わずに済んでいるとも思えますが(バッハの「平均律クラヴィーア曲集」でも、黒鍵の多い調は第一法で「弾ける」ものが珍しくない)、それにしても有意味に多い気がします。
しかも上の適合曲の中には、しっかりD-Aを使っているものがあるんですよ。
使っているのに分からないんです!
第一法のD-Aは第二法と比べてはっきりと狭いので、簡単にはごまかせないはずなのに、ショパンを調べて「こんな裏技があったか!」と驚きの連続。
これが偶然としたら、ちょっと出来過ぎの感じがします。
しかし一方で ────
★一法はもちろん、二法でもボロボロ⇒「軍隊ポロネーズ」(イ長調)、エチュード「木枯らし」(イ短調)、マズルカ23番(ニ長調)
★一法はもちろん、二法でも微妙⇒「前奏曲集」(全調24曲を通し演奏するとして)
★一法がダメなので二法にすると一応不具合は解消するが、何となく「これでいいのかなぁ・・・」と感じる曲の存在⇒ワルツ作品34-2(イ短調)、ノクターン作品9-2など多数?
★お願いだからD-Aをフォルテで連打しないで!⇒マズルカ作品68-3(ヘ長調)
─── な曲もあり、まあ「色々な音律使ってたんだヨ」という一言で片付けてしまえば簡単ですが、依然としてミステリーな要素もたくさん残っています。
(ショパンの頃のピアノはまだ現在のように堅牢ではなく、調律の持ちも悪かったので、時々音律を変えていたとしても不自然ではありません)
一法でない時は二法ではなく、全く別系統の音律だった可能性もあり、何と!ショパン向けと言われる音律を考案した有名数学者までいます。
さすがにピアノ曲だけで一流作曲家の仲間入りをしているショパン、音律の話題にも事欠きませんね。
ところで上掲の「猫のワルツ」、音階内にDとAが含まれるヘ長調で、実は何度もD・Aを同時打鍵してるんです・・・え!?猫に気を取られて気づかなかった?
目をつぶって聴いても、たぶんどこなのか分からないと思います。
その秘密は次回で・・・
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調律の都合?
人気の高いショパンですから,インパクトがありますね。
耳で調律するには,キルンベルガー第一などのシンプルな音律が良いのでしょうね。直ぐにくるうとしたら,余計ぱっぱっと合わせられる音律でないと困るでしょうね。
解答編を期待します。
耳で調律するには,キルンベルガー第一などのシンプルな音律が良いのでしょうね。直ぐにくるうとしたら,余計ぱっぱっと合わせられる音律でないと困るでしょうね。
解答編を期待します。
多分ショパンは知っていたと‥‥
- REIKO
- 2013/03/31(Sun)23:08:24
- 編集
Enriqueさん、
>耳で調律するには,キルンベルガー第一などのシンプルな音律が良いのでしょうね
全くそうですね。
第一法は純正音程が多くて、最後の残りが半端なスキスマになるだけなので、合わせやすいと思います。
平均律も(等分なので)シンプルといえばシンプルですが、「合ってない」音程に合わせるのは、少なくとも耳では難しいです。
だから現在では調律師さんに任せてしまうんですよね。
ショパンがワルシャワ時代に作曲理論などを習ったエルスネルは、元々ポーランドの人ではなく、ベートーヴェンより1年先に生まれたドイツ系の人で、ショパンがエルスネルからキルンベルガー音律の情報を得たとしても不思議ではないです。
知っていれば、実験がてら「使った」と思いますね。
>耳で調律するには,キルンベルガー第一などのシンプルな音律が良いのでしょうね
全くそうですね。
第一法は純正音程が多くて、最後の残りが半端なスキスマになるだけなので、合わせやすいと思います。
平均律も(等分なので)シンプルといえばシンプルですが、「合ってない」音程に合わせるのは、少なくとも耳では難しいです。
だから現在では調律師さんに任せてしまうんですよね。
ショパンがワルシャワ時代に作曲理論などを習ったエルスネルは、元々ポーランドの人ではなく、ベートーヴェンより1年先に生まれたドイツ系の人で、ショパンがエルスネルからキルンベルガー音律の情報を得たとしても不思議ではないです。
知っていれば、実験がてら「使った」と思いますね。
あのころにカムバック
- つきうさぎ
- 2013/07/19(Fri)12:40:30
- 編集
Reikoさん、お元気ですか?
chopinはさておき、音律もさておき・・・・
なつかしいジャーちゃん、三色の毛玉子猫たちに
ここで出会えるとは思っても見ませんでした!
うれしいな、なつかしいな、みんなどうしているかしら?
Reikoさんのこちらのサイトでのご活躍、楽しく拝見しております。
chopinはさておき、音律もさておき・・・・
なつかしいジャーちゃん、三色の毛玉子猫たちに
ここで出会えるとは思っても見ませんでした!
うれしいな、なつかしいな、みんなどうしているかしら?
Reikoさんのこちらのサイトでのご活躍、楽しく拝見しております。
お久しぶりです~♪
- REIKO
- 2013/07/20(Sat)17:10:46
- 編集
つきうさぎさん、こちらへもありがとうございます!
ご無沙汰しています…猫ブログは更新停止したままで、ほんとにすみません。
実はその後、アパートの解体のため引っ越して、ジャーちゃん達ともずっと会っていないのです…市内なので近いのですが、「様子を見に行こうかな」と思いつつも、「会えば別れがこんなにつらい」(←歌の文句か!?)になりそうな気がして、行く勇気がありません…情けない(- -;)
元気でいてくれることを願っています。
去年パソコン買い換えた時は、データ移行で猫写真が何ギガバイトもあって、ビックリしました。
たぶん1万回以上はシャッター切ってると思います。
その中からお気に入りを選んで動画に使いました。
ご覧頂きありがとうございます。
これからもどうぞよろしく=^ ^=♪
ご無沙汰しています…猫ブログは更新停止したままで、ほんとにすみません。
実はその後、アパートの解体のため引っ越して、ジャーちゃん達ともずっと会っていないのです…市内なので近いのですが、「様子を見に行こうかな」と思いつつも、「会えば別れがこんなにつらい」(←歌の文句か!?)になりそうな気がして、行く勇気がありません…情けない(- -;)
元気でいてくれることを願っています。
去年パソコン買い換えた時は、データ移行で猫写真が何ギガバイトもあって、ビックリしました。
たぶん1万回以上はシャッター切ってると思います。
その中からお気に入りを選んで動画に使いました。
ご覧頂きありがとうございます。
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