クープランの音律?で「神秘の障壁」
古典調律のデータを調べていると、フランソワ・クープランの修正ミーントーンなるものがあります。
その言い方だと、F・クープランが考案した・・・ような印象を受けますが、同じ音律をフランス17世紀の一般的音律と紹介しているものもあり、真偽のほどは分かりません。
まだウルフ(純正より大きく狂っていて使えない五度)が残っています。
![](https://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/fcad91b2817c28d82c7af86f27b0fea4/1338122816)
通常のEs型ミーントーンよりも21セントほどE♭が低いので、この音はD#にもなる兼用音としていいと思います。
D#は良く使われるので、これなら一々Dis型ミーントーンに調律替えしなくてもいいですね。
(それがこの音律の「狙い」だと思いますけど)
E♭-B♭-Fの純正より5セント広い五度(いわゆる wide fifth)は、一応五度としてガマンできる広さなので「使え」ます。
このあたりに広い五度を配するのが、フランスバロックの音律の特徴のようです。
この音律で変ロ長調の「神秘の障壁」を演奏してみました。
広い五度領域をまともに使うため、独特の響きです。
A♭音は、G#が代わりに鳴っているので相当低いです。
このG#自体は通常のミーントーンと同じ高さなので、本来ならここで「破綻」してもおかしくありません。
しかし、E♭やB♭も低くなっているのに加えて、和音が半拍ずつズレて入る書法のせいか、崩れそうで崩れませんね~!
まさに神秘・・・落ちそうで落ちない、よろめきそうでよろめかない ──── スレスレの色っぽさが実におフランス!
これを聴く限りでは、本当にこの音律で作曲してたのかもしれないなぁ、と感じるのは確かです。
F.クープランのクラヴサン曲は数も多いし、バッハのようにMIDIが簡単にダウンロードできる状況にないので、音律の想定に手間がかかります。
装飾音が多いので(「神秘の障壁」は例外的に少ない方)、自分で打ち込むのも大変なんですよ・・・(^ ^;)
でも装飾音が不正音程のカバーに利用されてることがあるので、省くわけにはいきません。
装飾音はバロック音楽の華ですが、そういう実際的な事情もあるようです。
その言い方だと、F・クープランが考案した・・・ような印象を受けますが、同じ音律をフランス17世紀の一般的音律と紹介しているものもあり、真偽のほどは分かりません。
まだウルフ(純正より大きく狂っていて使えない五度)が残っています。
通常のEs型ミーントーンよりも21セントほどE♭が低いので、この音はD#にもなる兼用音としていいと思います。
D#は良く使われるので、これなら一々Dis型ミーントーンに調律替えしなくてもいいですね。
(それがこの音律の「狙い」だと思いますけど)
E♭-B♭-Fの純正より5セント広い五度(いわゆる wide fifth)は、一応五度としてガマンできる広さなので「使え」ます。
このあたりに広い五度を配するのが、フランスバロックの音律の特徴のようです。
この音律で変ロ長調の「神秘の障壁」を演奏してみました。
広い五度領域をまともに使うため、独特の響きです。
A♭音は、G#が代わりに鳴っているので相当低いです。
このG#自体は通常のミーントーンと同じ高さなので、本来ならここで「破綻」してもおかしくありません。
しかし、E♭やB♭も低くなっているのに加えて、和音が半拍ずつズレて入る書法のせいか、崩れそうで崩れませんね~!
まさに神秘・・・落ちそうで落ちない、よろめきそうでよろめかない ──── スレスレの色っぽさが実におフランス!
これを聴く限りでは、本当にこの音律で作曲してたのかもしれないなぁ、と感じるのは確かです。
F.クープランのクラヴサン曲は数も多いし、バッハのようにMIDIが簡単にダウンロードできる状況にないので、音律の想定に手間がかかります。
装飾音が多いので(「神秘の障壁」は例外的に少ない方)、自分で打ち込むのも大変なんですよ・・・(^ ^;)
でも装飾音が不正音程のカバーに利用されてることがあるので、省くわけにはいきません。
装飾音はバロック音楽の華ですが、そういう実際的な事情もあるようです。
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リャードフ「蚊の踊り」
YouTube動画貼り付けの試験投稿です。
リャードフ(1855~1914)「蚊の踊り」 ↓↓↓
タイトルが面白いので、どんな曲だろうと思い、IMSLPから楽譜をダウンロードして打ち込みしてみたものです。
(IMSLPでは「Lyadov」という綴りになっています)
もうだいぶ前にYouTubeにアップしてましたが、ブログで記事にしそびれていました。
音律はヤング2 ・・・ これといってピッタリはまる音律がなく、じゃあこれしかないかな的に使っただけですが。
タイトルを言って弾けば、誰にでも理解できる可愛い曲なので、レパートリーにしておけば余興などでウケるかもしれません。
前打音の付いた高音を弾きながら、同時に旋律も担当する右手がちょっと難しいですかね・・・。
この曲を知ってから、蚊をパチン!と手で叩いて殺すのが、何だか可哀相になった私です。
リャードフ(1855~1914)「蚊の踊り」 ↓↓↓
タイトルが面白いので、どんな曲だろうと思い、IMSLPから楽譜をダウンロードして打ち込みしてみたものです。
(IMSLPでは「Lyadov」という綴りになっています)
もうだいぶ前にYouTubeにアップしてましたが、ブログで記事にしそびれていました。
音律はヤング2 ・・・ これといってピッタリはまる音律がなく、じゃあこれしかないかな的に使っただけですが。
タイトルを言って弾けば、誰にでも理解できる可愛い曲なので、レパートリーにしておけば余興などでウケるかもしれません。
前打音の付いた高音を弾きながら、同時に旋律も担当する右手がちょっと難しいですかね・・・。
この曲を知ってから、蚊をパチン!と手で叩いて殺すのが、何だか可哀相になった私です。
このブログについて
以前から、ヘンデルを中心としたバロック声楽曲の情報ブログ「ヘンデルと(戦慄の右脳改革)音楽箱」に古典音律関連の記事も書いていたのですが、細かくカテゴリー分けしていなかった音律記事が増えすぎて、過去記事が読みにくくなったため、新たに音律専用のブログを立ち上げました。
もう少し早く分離独立すれば良かったんですが、タイミングを逃してしまったんですね・・・。
でも最初は、こんなに調べたいことが膨大になるとは予想もしてなかったんですよ。
真摯に?検証していけば、かなりのことが「分かる」ので止められないんだわ♪
小さい頃から親しんできた鍵盤音楽に関し、抱いていた疑問が少しずつ解き明かされるカタルシス(ちょっと大げさ?)がたまりません!
こちらでは、作曲家別や音律別にカテゴリーを分けて記事をアップするので、読みやすくなると思います。
どうぞよろしくお願いします♪
+++++++++ 使用ソフト +++++++++
【音源制作】
★シーケンサー Domino (フリーソフト)
★MIDI音源 RolandVSC 3.2
Dominoから音源にシステム・エクスクルーシヴを送って、音律を変更しています。
平均律との偏差が整数値でしか設定できないため、若干の誤差があります。
★WAVファイル編集 SoundEngine Free (フリーソフト)
★MP3変換 午後のこ~だ (フリーソフト)
【画像制作】
★五度圏図などの描画 AzPainter2 (フリーソフト)
【動画制作】
★Windowsムービーメーカー2 (WindowsXPに付属)
もう少し早く分離独立すれば良かったんですが、タイミングを逃してしまったんですね・・・。
でも最初は、こんなに調べたいことが膨大になるとは予想もしてなかったんですよ。
真摯に?検証していけば、かなりのことが「分かる」ので止められないんだわ♪
小さい頃から親しんできた鍵盤音楽に関し、抱いていた疑問が少しずつ解き明かされるカタルシス(ちょっと大げさ?)がたまりません!
こちらでは、作曲家別や音律別にカテゴリーを分けて記事をアップするので、読みやすくなると思います。
どうぞよろしくお願いします♪
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Dominoから音源にシステム・エクスクルーシヴを送って、音律を変更しています。
平均律との偏差が整数値でしか設定できないため、若干の誤差があります。
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